年をとると2007年12月14日 11:59

数年前のこと、旅行先のホテルで長女と落ち合い
次の日の朝食の時、混んでいたので席を先にとり
長女が私を気遣って言う。
「お母さん、先に持ってきたら」
「そうお、じゃあ先に持ってくるわ」と私。
私は食べるのが大変遅いので、先に取り分けても
終るのはあとになってしまう。
私は席に着き先に食べ始める、いつものように。
と、隣の席のご婦人が
「お嬢さん、お優しいですねぇ」
「えぇ、優しい子なんですよ」とぬけぬけと自慢。

そのかたはご主人を亡くされて芦屋の高級住宅街で
(住所から想像)1人暮らしになってしまいました。
息子夫婦は駅近くのマンションにお住まい。
同居して欲しくて1人は心細いと言うと
「○○に老人向けのマンションが出来るのでそこはどうぉ」
嫁いだ娘に相談すると、このホテルを予約して
「見に行ったら」と言われたようです。
(そういえばホテルの近くにモデルルームがありましたっけ)
そんなつもりはなかったのにナンだかこうなってしまった・・・と
言いたげで、ポツンと1人でひどく寂しそうでした。

このお子さん達ご家族の決断はきっと正しいのでしょう。
家をリフォームし同居したとしても果たして上手くいくでしょうか?
揉めにもめてから別居を選択してもどこかにシコリが残りそうです。

娘が食事を取り分け戻ってきて、芦屋の話を一緒にしました。
長女は優しくご婦人の話を聞いていました。
こういうときに特に優しくなれるのですね、私も娘も。
実害がないのですもの!